建築士からの家づくりポイント100選

私は現役の住宅現場監督であり建築士です。日々、住宅建築の監督をしております。そこには生の工事現場、お客様とのやり取り、会社の販売方針等、本当の家づくりの情報というものがあります。現役だからこそ語れることもありますので、有益な情報発信をしていきたいと思います。

家の間取り計画についてのポイント

家を購入するにあたり間取りはどうしようかと考えると思います。

 

基本的にはハウスメーカーの設計担当に計画を提案してもらうようになると思います。

私も40軒ほど設計した経験があります。

一般的な家は

32~35坪程度

2000~3000万円程度

LDKくらいが相場のように思います。

その中でデザインが

◎モダンが良いか

プロヴァンスが良いか

◎和風モダンが良いか

◎北欧が良いか

アメリカンが良いか

とかいろいろ好みのイメージがあると思います。

設計をやってた頃は本当にお客様によって好みが様々で面白いなと感じていました。

十人十色とは本当だと感じたものです。

 

さて間取りの計画についてですが

基本的に設計士はゾーニングという作業を行います。

ゾーニングとは大体の各部屋の配置を決めることです。

お客様のニーズを十分に聞き取ってから

設計士がデザインや機能性を考慮してゾーニングを行います。

うまい設計士はこのゾーニングと外観デザインを同時並行的に考えたりするでしょう

 

このゾーニングが出来たら階段や洗面、浴室、トイレ、リビングや各居室、ホール等

具体的に平面図に詳細計画をしながら落とし込んでいきます。

そして収納や廊下の幅、全体のバランスや外観デザイン等をチェックし提案図面を仕上げます。

同時に見積もりを出してくれるところも多いでしょう。

 

要望はどんなことでも細かく伝えてみましょう。

プランする側も要望が多いほうが、何もないより考えやすいのです。

 

設計士が計画する際にも基本があります。

それは

リビングが南の日当たりが良いところにあること

浴室や洗面所は北東や北西にあることが多いこと

南東が最も日当たりが良好であること

窓で十分な明るさを確保すること

敷地の南や東にスペースをとること。これも日当たり

あまり無駄に凸凹しない建物であること

車が出入りしやすいこと

鬼門に水回りは、なるべく避けること。気にしないお客様も多いです。

トイレを開けた正面に玄関やリビングがないこと

などなど

 

細かいところではまだまだありますが、このくらいにしておきましょう。

 

やはり満足のいく間取りに仕上げるには要望はしっかり伝えてから、メーカーに提案してもらい、たたき台ができてから数回にわたり打ち合わせをし訂正し仕上げていくことです。よそで計画してもらったプランを、よそでそのまま見せるのはタブーです。

しっかりと要望を頭に叩き込んでおきましょう。

 

経験的に思うのは設計士から提案されたプランに、そこからあまり細かく自分であれこれやりだすと最終的にごちゃついた間取りや家になるように感じます。

 

すっきりシンプルな間取りはスタイリッシュで広く感じられるかもしれません。

 

 

もしも私がハウスメーカーを選ぶなら?住宅購入に注意したいこと

私は家づくりをプロとして行っておりますが、ハウスメーカーに勤務しています。

そんな私がもし家を買うならどんなことに注意するだろうかという視点で記事を書きたいと思います。

 

ポイント① 見学会に行き、実際の家を見る。

当然ですが実際に建っている家を見て、ハウスメーカーの雰囲気を感じ取る必要があると思います。

見学会に行けば、必ずスタッフがいて会社についての案内、住宅の特徴、価格的なところの説明があります。

 

ポイント② 複数のハウスメーカーを見学する

これもまた当然ですが、3から5社は最低見に行くと思います。

選ぶということは比較するということだからです。

比較するには、自分にとって必要なポイントをあらかじめ考えておき、そのポイントに注意して複数社見て回り最終判断するようになると思います。

 

ポイント③ 新築工事中の現場を見せてもらう

これは私が現場監督だから特にですが、現場は必ず見たいですね。

現場というものはすべてがリアルだからです。現場に会社の質が現れます。

・現場が片付いているか

・足場がきれいか

・整理整頓されているか

すこし抽象的にはなりますが美しいかどうかを見ます

事務所や看板、企業イメージなどは美しさを出すことは比較的容易です。

しかし現場というものはリアルなので取り繕うことは容易ではないのです。

いい家を造るには正真正銘しっかりとやるしかないのです

それができていないように見えれば、そこまで体制づくりに成功していないメーカーの可能性があると考えます。

 

ポイント④ 営業マンの説明に全ての説明が網羅されているかどうか

営業マンの本質は知識です

住宅の営業マンであるなら住宅に関する正確な知識の量と、それを説明できる能力が営業力となります。そこに誠実さがあるかどうかだと思います。

どんなに誠実でも技量のない営業マンでは務まりません。

不動産の知識

税金の知識

建築知識

工事に関する知識

ローンに関する知識

などに関する説明並びに調査がスムーズに行われるかどうかはポイントとなると思います。

 

ポイント⑤ 資金計画書の内容

ここは特に重要です。

私ならこう言います「もし御社で家を建てるとして、家づくりに関してかかる費用はこの資金計画書に漏れなく全て記載されていますか?ここに書かれている費用以外で別途費用がかかることはないですか?すべて記載されていますか?」

と聞くでしょう。

要するに、すべてを決定してから契約するということです。

契約後に変更することは私はリスクだと考えます。

契約するまでに変更が出ないように、詰めた提案できるかどうかはハウスメーカーの総合的な力量です。

契約後の変更は少なければ少ないほど良いと考えてよいでしょう。

 

 

ほかにもポイントはありますが、特に注意したいところはこういった点だと思います。

一軒の家が完成するまでに働く数多くの職人たちを紹介します

1軒の家が完成するまでにどれだけの業種の業者や職人が携わるかを紹介します。

 

職人ではないかもしれませんが、地鎮祭では神主さん

仮設組立工・・・現場に仮囲いを設置したり不要資材の箱を設置したりします

地盤改良工事の職人たち・・・地中の埋設杭を施工します

基礎工事の職人たち・・・建物の基礎を作ります

水道工事職・・・上下水道を施工します

電気工事職・・・電気工事や照明工事を行います

大工たち・・・土台から上棟、内部造作を行います

足場職人たち・・・仮設足場を組み立てます

レッカーオペレーター・・・上等の時に資材を吊り上げます

ガードマン・・・交通整理を行います

コンクリートポンプ車の運転手・・・コンクリート打設の際にブームを操作して長いホースでコンクリートを遠くに打つことができます

資材を運搬する運送業・・・数多くの建材を運んできます

木材を扱うプレカット業者・・・プレカット工場で柱や梁を加工します

シロアリ対策業者・・・防蟻処理を行います

断熱業者・・・吹付断熱を施工します

屋根業者・・・屋根瓦を施工します

板金業者・・・板金屋根や樋、板金工事を行います

外壁職人・・・外壁サイディングを張ります

タイル職人・・・玄関タイルを貼ります

左官職人・・・基礎や土間コンクリートを平滑に押さえます

ガス業者・・・ガス配管工事を行います

防水業者・・・バルコニー防水を行います

クロス職人・・・クロスを貼ります

外構業者・・・カーポートや土間コンクリート、テラスや門柱、樹木やガーデニングを施工します

土地家屋調査士

金物業者

瑕疵保証検査業者・・・中間検査等に来ていただきます

行政検査員・・・完了検査に来ていただきます

などなど

細かいところではまだまだあります。

これらの業者さんを順番に混雑しないように工程を組み施工を依頼していくのが監督の仕事です。 

 

思うに、

 

家を販売すること=家づくりにしっかりと時間をかけ良い家を造る

良い家とは、質の良い家です。

近年、急激な人手不足により施工する人々が減少し、工事工程に無理が生じているのが現状です。それは大手から中小メーカーに関わらず起こっています。

その無理が施工品質を下げる最大の要因といえます。

それを解消するには工程を長くとるしかありません。

 

現場監督をやっていて強く思うことは、良い家を造る上で

まず必要不可欠なことは「工期的余裕」です

 

「買い手も売り手も 焦らずじっくり 余裕をもって」というのが家づくり成功の根本にあると私は思います。

 

 

 

基礎工事のポイント

住宅の基礎工事のポイントについて書きたいと思います。

基礎工事の期間は一般的な基礎工事では、およそ2週間くらいの工事期間で行われます。全体の位置づけからすると地盤改良工事が完了した次の工程になります。

この基礎工事の後は、

土台敷き込み⇒先行足場⇒上棟 という流れになります。

 

●基礎工事の大まかな流れは下記のとおりです ↓

掘削工事 約1日

捨てコンクリート打設工事(型枠を立てるためのコンクリート

外周型枠建て込み

土間配筋 約2日

配筋検査

土間コンクリート打設 約1日

養生期間

(一般的には冬場規定温度帯においては5日間120時間、夏場規定温度帯においては3日間72時間) 

立ち上がり配筋 約1日

立ち上がりコンクリート打設 約1日

養生期間

ただし既定のテストピース強度試験を行い所定の強度を確認できれば上記の期間前でも脱枠することができる場合があります。

型枠脱枠 約1日

掃除

出来形確認

基礎躯体完成

 

 

注意点:基礎工事期間中にも雨が降ることはあります。

基礎工事期間も必ず雨天の予備日をあらかじめ工程に含んでおき十分な余裕をもって進めることが大切です。現在、建設業においても人手不足が進んでおり、基礎業者も減ってきています。減っているのに工事期間は逆に短くなりつつあります。

このギャップを解消するには、やはり工事期間に余裕を持たせることしかないと考えています。最終的には施工する業者の質を落とさないように発注者側が十分な工期を与えることが重要です。早くて低品質より、とるべき期間をとって高品質であるほうがお客様にとっても良いはずです。

何事においても無理は禁物です。

特に家づくりにおける工期的な無理は禁物です。

 

 

豆知識:

①基礎コンクリートの中には鉄筋が入っています

鉄筋を並べる際には間隔が決まっており、所定の間隔できれいに並んでいる必要があります。多少の施工誤差は実際には生じます。なるべく誤差が小さくなるようにしていきたいものです。

 

②コンクリートにはクラックと呼ばれる小さなヒビが入ることがあります

コンクリートはセメントと水と骨材を混ぜることにより化学反応を起こし硬化していきます。その硬化の際に発熱をするという特徴があります。発熱が直接原因とは限りませんが細く微かなヒビ(ヘアークラック)が生じることがあります。

クラックについてはコンクリートの収縮によるものや、外部からの力がかかることにより生じる場合等、一概には判断できませんが、絶対的にすべてのクラックが構造上の問題となるとは限らないということです

 

 

工事中の雨天について

工事期間中の雨のことについてお話ししたいと思います。

工事中にも雨が降ることはあります。

雨は現場監督を悩ませる一つの要因ではあります

お客様にとっても工事中の現場で雨が降っても大丈夫なのかとか不安な点はあるかと思います

 

たしかに雨には注意が必要です

特に気になるのはコンクリート工事です

生コンクリートを流しているときに急な雨が降ることもあります。降ったら降った時の対策をしなければなりません。それはなるべく濡れないようにすることです。ちょっとでも濡れたらダメといわけではありません。

 

雨に対しては、天気予報を前もってチェックしておくことです。

降る確率が高いときはコンクリート打設は延期するようにします。

工程に余裕を持った計画を立てなければなりません。

家づくりにおいては一般的な木造住宅は3か月から4か月くらいで完成します。

その間に雨天予備日を必ず工程に入れておかなければなりません。

 

上棟(棟上げ)の日に雨が降ってしまうこともあります。

そんなときでも落ち着いてブルーシートでなるべく木材を濡らさないように対策を施します。木材もなるべく濡れないように事前対策を講じておく必要があります。

 

建築中の雨対策としては、

①工程に余裕を持たせる

②天気予報を気にかけておく

③降雨時に即対応できるように準備しておく

④資材はなるべく濡れないよう対策する

⑤濡れたものは乾かす

これらの点に注意すれば雨による悪影響の対策としては常識的だといえます。

 

豆知識①:コンクリートはセメントと水と砕石を混ぜて構成されています。

セメントに水が混ざることにより化学反応が起こり凝結作用で硬化していくのです。

極端に水が流入し水とセメントの比率が大きく変わるようなことがあってはなりませんが、少々の雨では影響は小さいと考えられます。

 

豆知識②:建物を支える地盤改良工事でセミパイルと呼ばれる、現場で作る地中コンクリート摩擦杭においても生コンクリートを使用しますが、地中には地下水脈や、その土地特有の地層でどのように水が存在しているか想定しにくい部分があります。

その為、あらかじめ水脈や水があっても問題がないようにセメントの配合等を計算してありますので、地盤改良工事においても少々の雨は影響がないと考えられます。

 

家づくりにおいて雨を心配しすぎたり、過剰に影響を気にしすぎる必要はないと思います。常識的な対策は現場監督が行うものとして任せておかれると良いでしょう。

 

 

 

 

ブログをはじめました。

 私は現役のハウスメーカーの現場監督です。(建築士です)

家づくりに関して日々、考え、実践し本当に良い家とは何かということを考え続けてきました。

 

今日の情報社会において私の知識と経験を、身近な関係者だけではなく、多くの人に知っていただき、このブログにご縁があった方に本当に良いものを手に入れていただければと思います。

 

これから住宅を購入しようとしている方

すでに建築中の方

建築後の方

人それぞれですが、家づくりにおいての悩みや迷いも多いことかと思います。

情報に救われることもあるかもしれません。

 

なるべくクリアな視点で情報発信していければと思います。

 

それではよろしくお願いします。